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MPGN・C3腎症の
症状
このページでは「膜性増殖性糸球体腎炎(まくせい・ぞうしょくせい・しきゅうたい・じんえん:MPGN)やその新しい分類であるC3腎症(じんしょう)にはどんな症状があるのか」について解説していきます。
尿(にょう)や血圧(けつあつ)に異常が出る
MPGN(C3腎症を含む)(以下、MPGN・C3腎症と略します)になると、腎臓がダメージを受けて炎症が起きたり、尿を作るために大切なろ過機能が低下したりします。
それによって尿にタンパク質がまざるタンパク尿や、血(赤血球)がまざる血尿(けつにょう)、高血圧などの症状が出ます。1)

タンパク尿
尿のなかに大量のタンパク質が含まれている状態をタンパク尿といいます。
本来なら、尿にはタンパク質はわずかにしかふくまれていません。
しかし腎臓がダメージを受けていると、体に必要なタンパク質が尿の中にもれてしまいます。
タンパク尿は健康な尿に比べて泡立ちやすいという特徴がありますが、見た目だけでは判断がむずかしいこともあります。
本当にタンパク尿かどうかをたしかめるためには、尿検査(にょうけんさ)を受ける必要があります。
血尿
血尿とは尿の中に血液がまざった状態です。
血尿は見た目でも血液がまざっているとわかる場合と、見た目では判断できない場合の両方があります。
つまり尿が赤っぽい色をしていなくても、血尿になっていることもあるのです。
本当に血尿なのかたしかめるためには、尿検査を受ける必要があります。
自覚症状(じかくしょうじょう)がないことも

タンパク尿や血尿は見た目では判断がむずかしいことがあります。
また高血圧も、患者さんが自分で気がつくことがむずかしい症状です。
つまりMPGN・C3腎症は自覚症状(自分で「調子が悪いな」と感じる症状)なしで生じることもあり、自分では病気であることに気づきにくいという特徴があるといえます。
自覚症状がなく、学校検診・職場検診でタンパク尿が指摘されて見つかる場合もあります。
MPGN・C3腎症が進行するとどうなるの?
MPGN・C3腎症は、進行すると腎不全になることがあります。
腎不全とは、長い時間をかけて腎臓の機能が下がった状態である慢性腎臓病(まんせいじんぞうびょう:CKD)が、かなり進行した段階をさします。
腎不全になると老廃物や水分を体の外に出せなくなり、体のなかにいらないゴミがたまってしまいます。
自覚症状がないからといって治療を受けないでいると、腎不全になるリスクが高まると考えられますので、治療を続けることが大切です。
CKDは、eGFR(イージーエフアール:糸球体のろ過機能がどのくらいあるかをしめす値)や患者さんの状態などから評価して、病気の段階(ステージ)が決まります。

患者さんごとにさまざまな症状が出る
MPGN・C3腎症になると、他にも以下のようなさまざまな症状が出ることがあります。
どのような症状が出るかは、患者さんによって異なります。
- むくみや体重増加
→それにともなって、息切れ、食欲低下、疲労感などの症状が出ることもあります。 - 脂質異常症(ししついじょうしょう:血液内のあぶらのバランスが崩れる)
- 血栓(けっせん:血のかたまり)が生じやすくなる
- 免疫力(めんえきりょく)が下がる
- 尿毒症(にょうどくしょう:体のなかに老廃物や毒などがたまった状態)
→それにともなって、全身のむくみ、だるさ、食欲低下、呼吸がむずかしくなる、意識がなくなるなどの症状が出ることもあります。

どうして患者さんごとに症状が異なるの?
MPGN・C3腎症は患者さんによって病気の進行の仕方が異なります。
ゆっくりと病気が進行する人もいれば、急に病気が悪くなる人もいます。2)
そのため、患者さんごとに症状が異なります。
また、MPGN・C3腎症が進行することで、腎臓の別の病気を併発(へいはつ:ある病気にかかったのと同時期に、別の病気にもなってしまうこと)することもあります。
併発することがある病気の例
- ネフローゼ症候群(しょうこうぐん)
- 慢性腎炎症候群(まんせいじんえんしょうこうぐん)
- 急性腎障害(きゅうせいじんしょうがい) など2)

併発するのはどんな病気?
- ネフローゼ症候群とは、糸球体のかべが傷つくことによって大量にタンパク質(特にアルブミンというタンパク質)が尿にもれてしまう病気のことです。
→アルブミンは血管の水分量を調整する役目や、栄養や老廃物(ろうはいぶつ)といったさまざまな物質を運ぶ役目をしているタンパク質です。 - 慢性腎炎症候群とは、数か月から数年といった時間をかけて腎臓の炎症が進行することです。
- 急性腎障害とは、数時間から数日で急激に腎臓の機能が悪くなることです。
- Alchi B, Jayne D. Membranoproliferative glomerulonephritis. Pediatr Nephrol. 25(8): 1409-18,2010
- 難治性腎障害に関する調査研究班編『エビデンスに基づくネフローゼ症候群診療ガイドライン2020』(東京医学社)p.11
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MPGN・C3腎症の検査と診断
監修医師
水野 正司 先生
名古屋大学大学院医学系研究科 腎不全システム治療学寄附講座 特任教授